目と口（元）の老化現象

「老化を遅らせ、病気にならずにいつまでも若々しく生きる」ことは、誰もが望むことでしょう。これを医学的に検証し、実践する医療・医学のことをアンチエイジング医学（抗加齢医学）と言います。人はどこで老いを感じるのでしょうか。もちろん個人差もありますが、ほとんどの人に共通しているのは目と口（元）です。特に目は、40歳を境に「老視（老眼）」を感じ始めます。次に「老化」を感じる部分は口です。歯の喪失・歯周病・口臭・味覚障害や口腔乾燥（症）で「老化」を自覚する人が多いことから、歯科医療はアンチエイジング医学の中でも重要です。

「口の老化」は全身に影響する

「口の老化」は、単に歯を喪失することだけでなく、唾液の分泌量の減少や嚥下力・粘膜の菲薄化など、目には見えづらいさまざまな変化を意味します。変化の程度は個人により異なります。食物の摂取や会話などが日常生活に支障をきたすようになると、全身の老化も加速します。「口の老化」が全身に影響する理由は、唾液中に生命の恒常性を維持するための多種多様なホルモン物質が含まれているからです。唾液の分泌量を増やすことは、老化を予防する方法の一つで、よく噛める人は認知症にかかりにくいという報告も多くみられます。

「噛む力」と「噛み合わせ」の改善が重要

噛む力が弱まると全身の筋力が低下します。また、左右の咬み合わせのバランスが崩れることによって全身の骨格のバランスも崩れてしまいます。そのため、三半規管にも影響が生じ、つまずきや転倒の原因にもなります。噛む力や噛み合せの改善をすることで、姿勢の崩れの予防が可能です。

歯の磨耗

歯は加齢とともに擦り減ります。歯ぎしりなどによって磨耗が顕著になると歯の上部（咬頭）が消失して平らになり、象牙質が露出し、噛み合せが悪くなります。これにより、知覚過敏を生じ、噛み合せが安定しなくなります。また、歯周病によって歯を支える組織が弱くなり、臼歯が無くなったりしますが、歯の補綴治療（無くなった歯や歯の一部を補う治療）を頻繁に受けることでも、噛み合せが変わる（悪くなる）ことがあります。しかし、加齢に伴う通常の歯の磨耗の場合は臼歯高と前歯高のバランスが変わらないことがわかっています。そのため、歯科治療は歯の欠損部を補うだけでなく、全体的な噛み合せの調整により力のバランスを回復させることが重要になります。

歯並びの歪み

日本デンタルセンター
秋山 逸馬 先生

日本大学歯学部・同大学院卒業。医局員時代に大連市からの要請で病院開業や韓国の国際学会設立に参画。2002年に来星し邦人歯科医療に従事。06年クリニックを移転し「日本デンタルセンター」を設立。歯科医院運営にも携わる。

過去の歯科コラムもぜひご覧ください。

「歯の外傷」「 歯周病とからだの病気」「 ブラキシズム」「 日頃のブラッシング」「 咬むこととお顔のバランスの関係」「歯のクリーニング」「歯を守ることが健康のカギ！」「「入れ歯」は、日本人だけ？」「「虫歯になりやすい人」がいる？」「歯医者さんの歴史」「今さら訊けない「歯磨き」の基本」「睡眠時無呼吸症候群」「ブラキシズム」https://www.spring-js.com/expert/5999/

ぜひ当院にお気軽にご相談ください
日本デンタルセンター
435 Orchard Road #15-02/03 WISMA ATRIA OFFICE TOWER, Singapore 238877
Asia Healthcare Dental Centre ＝Japanese Division＝
web: https://www.nihondentalcenter.sg
phone : +65-6474-0060
予約優先制（日本語でご連絡ください） 
緊急用電話 : +65-9736-4790

＜診療時間＞
月曜～金曜日 9:00～18:00
土曜・日曜日 9:00～15:00
週末の診察承ります
祝日休診（急患対応あり）

●東京でも継続した治療が可能です。●
TEAM東京ノブレストラティブデンタルオフィス（東京駅八重洲口徒歩2分）

〒104-0028　東京都中央区八重洲 2-5-6　KBYビル1・2F
phone： +81-3-6225-5005
web: http://www.team-tokyo.com

※2022年4月25日現在の情報です。最新情報は各機関に直接ご確認ください。