「国語が苦手」が9割 —— そのまま大学受験まで続いている?
出口オンライン教室で「国語が苦手だと思う人?」「勉強法が分からない人?」と問いかけると、小学生から大学受験生まで実に9割の生徒が手を挙げました。 つまり一度つまずいた子どもは、そのまま大学受験まで「国語が苦手」のまま進んでしまうのです。しかも多くの子が「どう勉強すればよいのか」すら分からず、ただ膨大な時間を無駄にしているのが現実です。「子どもたちは学び方の最初の一歩すら、正しく教わっていない」――私たちはそこに問題の本質があると考えています。
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出口オンライン教室 塾長
出口 汪(ひろし) 先生
「察してくれる」は通じない —— 国語が子どもに突きつける壁
子どもたちは普段、論理的に説明しなくても「相手が察してくれる」と無意識に信じています。察してもらえないと、「親が悪い」「先生が悪い」「友だちが悪い」と責任を外に向けてしまいがちです。やがて、それでも通じなければ「キレる」か「引きこもる」しかなくなってしまいます。 しかし国語の文章は違います。相手は「一切察してくれない不特定多数の読者」です。その中で筆者は、自分の主張を筋道立てて伝えようとします。つまり国語の問題文は、「論理的に説明する力」が試される場なのです。
「国語力=論理力」 ~学びの第一歩を知らないままの子どもたち~
文章を読むというのは、筆者の立てた筋道=論理を追うこと。つまり「筆者の意識で読む」ことです。ところが多くの子どもたちは、その第一歩すら教わっていません。自分の主観だけで読み、場当たり的に答えを選んでしまうのです。 本来は、自分の意識と筆者の意識を切り分け、筆者の考えを丁寧に追うことが大切です。そうすることで、文章の内容を頭の中で論理的に整理でき、設問にも「筋道」を立てて答えられるようになります。この読み方を身につけると、自然に「論理的に読む・書く・話す・聞く」力が育ちます。それは推薦入試の面接や小論文、さらには大学での卒業論文、将来の社会生活にまで大きな武器となるのです。
※過去の「教育の現場から」はこちらに掲載しております。ぜひご覧ください。
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