学校・幼稚園コラム
第52回 校内のホーカー的食堂

シンガポール公立学校の広場

 シンガポールの世界遺産といえば世界文化遺産のシンガポール植物園が有名ですが、この国の屋台文化「ホーカー」が「無形文化遺産」として登録されていることをご存知でしょうか。そのホーカーセンターのようなお店は、シンガポールの小中学校の食堂にもあります。チキンライスやヌードル、ハンバーガーやサンドイッチをはじめ、軽食のコピティアム、フルーツなど、さまざまなお店が並び、毎日お昼の時間には人気店に行列ができています。
毎日何を食べようか、子どもたちがワクワク楽しみに向かう校内食堂ですが、近年は街のホーカーセンター同様に、経営する店主の高齢化が進み変化の時期を迎えています。国内のホーカー店経営者の年齢の中央値は60歳前後(2021年時点)で、参入する若者も少ないのが現状です。学校の食堂でも引退して店を閉じるケースが増えており、後継店を募集してもあまり応募がないそうです。

こうした中、教育省では昨年より食堂のお店が減り困っている学校を対象に、苦肉の策として民間の業者に委託してお弁当を配達してもらう方式を試験的に導入しました。2026年には13校でこの方式を導入することが決定しています。このようなニュースを受けてSNS上では、ホーカー的校内食堂は、子ども時代に「注文の方法」や「お金の計算」を最初に学んだ場でもあった、と食堂が消えていくことを、心から惜しむ声が多数見られています。

2025年9月25日現在の情報です。最新情報は直接お問い合わせください。

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