学校・幼稚園コラム
シンガポールプレスクール お役立ちマップ・リスト(幼稚園・保育園など)(2017年1月現在 保存版)

新たな年を迎え、お子さまのご入園準備をはじめた方、また、新しく来星された皆さまも多いことでしょう。

シンガポールには日本の幼稚園、保育園、幼児向け一時保育施設など、就学前の教育・保育機関が数多くあり、カリキュラムや保育言語、保育時間なども実にさまざまです。お子さまの性格やご家庭の方針にふさわしい学びの場を見つけるために、積極的に情報を集め、実際に見学に行き、先生方とお話ししている保護者の方もいらっしゃることと思います。お子さまのプレスクール生活が豊かなものとなりますよう、この特集が皆さまの幼稚園探しの一助となれば幸いです。

※プレスクールマップ・リストでは、Pre-School、幼稚園・Kindergarten、保育園・Childcare、School Houseなど、未就学児を主な対象とする半日または全日制の教育・保育機関を掲載しています。
※2016年12月現在、Springに情報をお寄せいただいた園のリストおよびイメージ地図です。シンガポール政府の認可の有無を含め、詳細は各園に直接お問い合わせください。
※このマップ・リストの系列園については、一部抜粋でご紹介しています。お近くの園については、各園にお問い合わせください。

園にお問い合わせの際には「Springを見ました」とぜひお伝えください。

シンガポールプレスクール お役立ちマップ・リスト(幼稚園・保育園など)

シンガポールプレスクール お役立ちマップ・リスト(幼稚園・保育園など)(2017年1月現在 保存版)

プレスクール豆知識

詳細は各園にお問合せください

入園時期について

ローカル系の幼稚園は1月、日系幼稚園は4月、そしてインター系幼稚園は系列のインター校に準じているのが一般的です。長期休みの時期もさまざまですので、詳細は各園にお問い合わせください。

認可制度について

シンガポール政府は、従来は日本でいう幼稚園Kindergartenについては教育省(MOE)、保育園Child Care Centreについては社会家族開発省(MSF)が別々の認可制度を設けていましたが、2013年4月よりEarly Childhood Development Agency(ECDA)による認可制度に統合されました。ECDAの認可取得にはカリキュラム・教授方法・衛生・安全・保健などに関する細かい審査基準をクリアしなければならず、3年ごとに更新のための審査を受けなければなりません。各園の認可取得の有無については直接お問い合わせください。またECDA認可園のリストはこちらからも確認できます。

https://www.ecda.gov.sg/sparkinfo/Documents/SPARK-certified%20Centres.pdf

保育年齢

日本の3年保育よりも、早い月齢から受け入れをする園も多くあります。詳細はお問い合わせください。

お母さまからの声

日系幼稚園のお母さま
山岸 桜子さん

山岸 桜子さん

日系ならではのきめ細やかな指導、気配り、先生方の優しさは、来星間もない方でも安心して子どもを預けられる環境です。

日本の礼儀が身につき、食育の点でも満足度が高いです。また、シンガポールの文化だけでなく、日本の四季、年中行事が体験でき、シンガポールに居ながらも母国を身近に感じられます。毎日の園生活を日本語と英語で過ごしているので、自然に二言語を習得できているように思います。

インター校系列園のお母さま
田辺クアング 麻希子さん

田辺クアング 麻希子さん

インター園に決めた理由は、先生方が経験豊富で信頼でき、温かく子どもを迎える環境がとても気に入ったからです。特色あるカリキュラムのもと、子どもが生涯学び続ける大切な基盤を築けていると感じています。毎日「ママ、今日はこんなことしたんだよ」と楽しそうに話す子どもを見て、本当にこの園にして良かったと思います。

ローカル園のお母さま
山下 絵美さん

山下 絵美さん

日本でできない経験をしてほしいという思いでローカル園を選びました。英中日3言語を使い分けさまざまな国のお友だちと楽しく過ごしながら、国際的な感覚が自然と身についていると思います。年1回の園児のパフォーマンスも衣装などとても豪華で毎年の楽しみの一つです。また、自宅から歩いて通えることも魅力の一つです。

シンガポールプレスクール お役立ちリスト(幼稚園・保育園など)

シンガポールプレスクール お役立ちマップ・リスト(幼稚園・保育園など)(2017年1月現在 保存版)

※掲載をご了承いただいた団体の情報です。詳細は直接お問い合わせください。
※日の丸アイコンは日本語クラスが実施されている園です。クラスの開講曜日などは直接お問い合わせください。
※保育言語( )内は、日本語以外で選択可能な言語クラスです。年齢により開講クラスが異なることもあります。
※一覧では、通常の預かり時間を記載しています。半日保育や延長保育、土曜日の開園状況については、各園に直接ご確認ください。
※広告掲載のある園については、ページを掲載しております。詳細を別ページでご覧ください。

※一覧は2016年12月現在の情報をもとに作成しています。詳細は各園にご確認ください。
※保育時間の※印は、ハーフデイ半日保育がある園です。各園の詳細は、本誌連載「Inside the Preschool」とウェブサイトで公開しております。ぜひご活用ください。

シンガポールの幼稚園一覧はこちら

解説

前頁お役立ちリストに含まれる園をはじめ、世界的にすぐれた多くの幼児教育の場で「レッジョ・エミリア」と「モンテッソーリ」の教育アプローチが導入されています。二つのアプローチについて、ご紹介します。

レッジョ・エミリア・アプローチって何?

子どもの力を開花させる教育

EtonHouse International Pre-School, 8 Thomson Lane EtonHouse International Pre-School, 8 Thomson Lane

レッジョ・エミリアとは北イタリアに位置する街の名前です。1991年ニューズウィーク誌で、この地で行われていた創造性あふれる教育法が取り上げられ、世界中の注目を集めました。レッジョ・エミリアの教育アプローチは第二次世界大戦後に「平和」と「自由」な教育を求めて、心理学者マグラッツィ氏とこの街の保護者たちによって編み出されたもので、「子どもたちは一人ひとりが自由な権利を持ち、自らの可能性を花開かせる機会を与えられなければならない」という理念を掲げています。

EtonHouse International Pre-School, 8 Thomson Lane EtonHouse International Pre-School, 8 Thomson Lane

このアプローチでは「自分で考え学ぶ能力、好奇心、自らを表現する力、そして周囲の世界とつながりたいという気持ちを、子どもは生まれながらに持っている」という考えを基本にしています。子どもたちはそれぞれの人生の主役であり、大人は子どもの独立した考えやイノベーションをサポートする立場に徹し、決して「何を、どのように考えるべき」と子どもに一方的に指導することはありません。

Singapore American School, Early Learning Centerの教室 Singapore American School, Early Learning Centerの教室

一人ひとりのあらゆる表現を大切に

当アプローチでは、「何歳だから何ができるべき、何をするべき」などの画一的な基準を設けず、子どもの強みと好奇心に応じた学びの体験ができるように環境を整えています。芸術的で美しく落ち着いた雰囲気の中で、子どもたちが自分の手で触り、体を動かし、耳で聞き、目で見ることが学びの中心です。自然の素材を使った造形や絵画、歌や演劇表現などの芸術活動は子どもが自分を表現するための「100の言語」として大切に受け止めています。教師や保護者は創造的な活動の記録を詳細に共有し、ここから子どもの強みや興味を理解し、一人ひとりを導いていきます。また、互いの表現を認め合うことで多様な文化や社会を理解し、自信に満ちた世界市民の一人として成長します。

(取材協力:EtonHouse Education Centre)

モンテッソーリ教育とは、どんな教育?

「自分は大切な存在」

モンテッソーリ教育はイタリア初の女性医師であるマリア・モンテッソーリが提唱した「子どもは生まれながら自ら学び成長する力を持っていると信じ、自発的な学びの活動を助ける」教育法です。モンテッソーリ教育では3歳までに「人格の根底」を、6歳までに安定した「心の土台」を確立し、「自分は大切な存在」と感じて社会と繋がることができるよう導きます。

「自分でやってみる」気持ちを引き出す教具

あおぞら園子どもの家(日本)より提供 あおぞら園子どもの家(日本)より提供

モンテッソーリの園では、子どもたちの「やってみたい」という気持ちを引き出すため、美しい環境の中に独自に開発された教具が並びます。掃除やハンカチたたみ、台所仕事など日常生活の練習も大切にし、本物に触れ、言語・算数・文化(地理・歴史・理科・芸術)などにまたがる高度な内容も、子どもが教具と自らの感覚を能動的に使って深く理解できるよう工夫されています。十進法や量の認識、地球儀や人体模型など教具は多岐にわたり、自由に触れて感じることで観察力や理解を深めることを大切にしています。「文化」の学びでは、世界の人々の生きる環境を知り尊重するようになります。互いを尊重する心を育てることが、マリア・モンテッソーリの一番大切にしたかった「平和教育」と言えます。

アーツジュニア・モンテッソーリより アーツジュニア・モンテッソーリより

手先の随意筋を使うことは脳の発達を促すため、ビーズ通しやひもの結び方、毛糸編みなど細かい作業も子どもたちは夢中になって行います。さまざまな教具を使った学びは「お仕事」と呼ばれ、それぞれの子どもの「やり切った」という達成感を大切にし、先生は子どもたちの好奇心に寄り添い、見守り、サポートする立場にあります。

生涯つづく、自信と意欲を

世界的に活躍する著名人にもモンテッソーリ教育を受けた人が多く、幼少期から意欲・希望・自信を持つ精神を養うことで、将来さまざまな分野で自分の力を存分に発揮できるようになると言われています。

(取材協力:アーツジュニア・モンテッソーリ 園長 三杉 ももよ 先生)

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